SMARTYCAM GP HD
AimのデータロガーやECUからの情報を、F1中継のオンボード映像のようにリアルタイム合成しながら、HD高画質録画が可能なデジタルビデオカメラ。カメラユニットが別体の、セパレートタイプ。
- 特徴
- 仕様
- 付属品/オプション・型番一覧
- SMCブリッジ
- 外部マイク用パーツ
- ブラケット
- FAQ



SmartyCAM GP HDは、あなたが自らの能力を最大限に発揮するのに役立つ、技術的な各種情報を含んだ素晴らしいビデオを撮影するために設計された、モータースポーツ専用のビデオカメラです。
SmartyCAM GP HDは、バイク/四輪/カートなどに自由自在に取り付けられるシステムです。もちろん、モータースポーツの過酷な環境にも耐えうる様に、頑丈で信頼性の高い設計がなされています。
特徴
リアルタイム走行データ合成
SmartyCAM GP HDは、録画するビデオに、様々なデータを自動的に合成します。合成できるデータは、例えば速度やエンジン回転数、周回数、ギアナンバーなど、必要なものから選択できます。(→どのようなデータ?)
合成するデータや画面の設定は、PC上のソフトウェアを利用して、簡単に行えます。専用のSmartyManager2には、多数のオーバーレイオブジェクトが用意されており、画面上にこれらを配置するだけです。(→SmartyManager2について)
自動操作
スターティング・グリッドについてレースがスタートする直前、アドレナリンが大量に出て緊張感が最大に達します。でも、カメラのスイッチを入れることを忘れていませんか?
とは言え、ドライバーがそんなことを心配する必要があるのでしょうか。
SmartyCAM GP HDは、電源のオン・オフも、録画の開始・停止も自動で行えます。もちろん、これらの操作は本体のボタンを使って手動で行うことも可能です。
グローバルシャッターCMOS採用
美しいエキゾーストノートを出すレーシングエンジンは、振動も大きくなります。もちろん、ビデオ撮影にとっては、芳しくないことです。
普通のアクションカムで撮影した際、例えばエンジン回転数が7000rpmを越えると、船酔いしそうな画像の波打現象(ローリングシャッター歪)が発生してしまいます。
SmartyCAM GP HDは、このような振動の多い環境でもクリアな画像を撮影できるように設計されてます。画像の波打現象は、過去の遺物となるのです。(→グローバルシャッターCMOS)
振動が大きいレーシングカートで撮影したサンプルムービーで、その威力をご確認ください。
歪みの少ないモータスポーツ専用設計光学系
一般的なアクションカムは、例えばスキーやサーフィンなど、様々なシチュエーションに適合するように設計されていますが、モータースポーツで使用すると誤った印象を与える画像となってしまいます。このようなカメラは、前方に映る景色が変形してしまい、サーキットで利用するとコーナーがコーナーに見えなくなってしまいます。
つまり、実際と見た目が異なってしまうため、このようなビデオはサーキットでのドライビングをチェックすることには不向きなのです。
モータースポーツ専用に設計されたCMOSとレンズの組み合わせで、SmartyCAM GP HDは歪の少ない画像を実現しています。
SmartyCAM GP HDは、水平画角で67度、84度、120度の3バージョンのカメラユニットを用意しています。
水平画角67度レンズタイプは、サーキットの風景がピラーに囲まれたウィンドスクリーンだけに映る、クローズドルーフのツーリングカーなどに推奨されます。ワイドレンズのビデオでよく見られる、不必要な黒いフレームはあまり写り込みません。
水平画角84度レンズタイプは、2シーターツーリングカーなど、後方に取り付け場所がない車両で使いやすいサイズです。
水平画角120度レンズタイプは、十分な視野を確保でき、黒いフレームが映り込まない、フォーミュラカーに推奨されます。
ワイドカラーTFT液晶
SmartyCAM GP HDの240×320ピクセルのTFTカラー液晶による精細な表示で、取り付けやアングル調整は非常に簡単です。
高画質でスモールサイズのビデオ
HDカメラのメーカーは、解像度の高さに焦点を当てて競い合っています。その結果、ビデオファイルは巨大化し、より多くのメモリが必要になっています。
SmartyCAM GP HDのビデオは、他のHDカメラに比べて同じような品質でもファイルサイズが小さくなります。H264方式による圧縮の際のパラメータを最適化してあるためです。
ビデオファイルの品質は、3段階から選択できます。1時間のビデオ撮影に必要なファイルサイズの目安は、4GB(高品質)、2GB(通常)、1.5GB(低品質)です。
ビデオファイルは、SDカードに記録されます。現在ではSDカードの最大容量は128GBに達しました。このカードを利用すれば、高品質ビデオでも30時間以上撮影可能です。
*高品質時の録画時間の目安
過酷な条件に耐える頑丈な設計
壊れやすい製品をサーキットで使用すると、無駄な時間を取られることになりかねません。
モータスポーツ専用に設計された車載カメラには、サーキットではよく遭遇するような悪条件にも耐える、頑丈な製品であることが求められます。そのためには、衝撃や振動に強く、強い雨や嵐、そして高温や低温にも耐えることが必要条件です。
SmartyCAM GP HDが、レーシングカーパーツによく使用されるような、機械加工されたアルミニウム製筐体を採用したのは、まさにこのためなのです。
外部マイク対応
SmartyCAM GP HDは、オプションで外部マイクの使用が可能になりました。
オプションパーツで、外部マイク付きや外部マイクジャック付きのケーブルを用意しています。
搭載しやすいコンパクトサイズ
コンパクトサイズ(直径24mm x 73.5mm)で軽量(わずか55g)なので、SmartyCAM GP HDのカメラユニットはクルマやバイク、車内・車外を問わず、取り付けるのも簡単です。
更に簡単に取り付けるための様々なブラケットキットもオプションで準備しています。
仕様
技術仕様
- レンズ
- テレセントリックタイプ(6エレメント)
- 水平画角(HFOV) - 購入時オプション
- 67度
- 84度
- 120度
- ディスプレイ
- 2.4インチ 240 x 320 ピクセル
- メモリ仕様
- SDHCカード
最大128GB - 1時間あたりのファイルサイズの目安
- 1.5GB(低品質)
- 2GB(標準品質)
- 4GB(高品質)
- ムービーフォーマット
- 1280 × 700ピクセル 30fps
H.264圧縮 - 内蔵Gセンサ
- 3軸 ±5G
- 内蔵バッテリ
- 1040mAh リチウム充電池
60~70分録画可能 - 外部電源
- 9-15V
- 寸法
- 102.5 × 65.2 × 26.5mm (録画ユニット)
- 24mm(直径) × 73.5mm (カメラユニット)
- 重量
- 260g (録画ユニット・バッテリ含む)
- 55g (カメラユニット)
- ディスプレイサイズ
- 128 × 128ピクセル
- 環境仕様
- -10℃ 〜 60℃
- IP67準拠
付属品/オプション・型番一覧
付属品
SmartyCAM GP HD 録画ユニット / カメラユニット / カメラユニット接続ケーブル 2m / 4GB SDHCカード /
CANケーブル もしくは 電源ケーブル / ACアダプタ /
USBケーブル / ソフトウェアCD-ROM
本体型番一覧表
品番 | |||
---|---|---|---|
レンズ | スタンドアロン | スレーブ 2m | スレーブ 4m |
67度 | SCGH-SA | SCGH-20 | SCGH-40 |
84度 | SCGH-SAM | SCGH-20M | SCGH-40M |
120度 | SCGH-SAW | SCGH-20W | SCGH-40W |
オプションパーツ型番一覧表
オプションパーツ | 品番 |
---|---|
GPS05Bモジュール | SMYC-GPSB |
ECUブリッジ CAN / RS232 | ECBG-CR |
ECUブリッジ CAN / K Line | ECBG-CK |
RPMブリッジ | RPBG-00 |
CANケーブル 2m | EXTC-C020 |
CANケーブル 4m | EXTC-C040 |
電源ケーブル | EXTC-P0 |
フィルタ交換キット | SCGH-GRRK |
CANケーブル 2m 外部マイク付き | EXTC-CM20 |
CANケーブル 4m 外部マイク付き | EXTC-CM40 |
電源ケーブル 外部マイク付き | EXTC-P0M |
CANケーブル 2m 外部マイクジャック付き | EXTC-CMJ20 |
CANケーブル 4m 外部マイクジャック付き | EXTC-CMJ40 |
電源ケーブル 外部マイクジャック付き | EXTC-P0MJ |
SMC(SmartyCAM)ブリッジ
概要
SMC(SMartyCam)ブリッジは、SmartyCAMにエンジン回転数やECUからの各種信号を入力するためのインターフェースモジュールで、ECUブリッジとRPMブリッジの2タイプあります。ECUブリッジは、ECT対応の各種ECUからのデータを、またRPMブリッジはエンジン回転数のデジタルパルス信号を変換します。
SMCブリッジを使えば、Aimのデータロガーがなくても各種データをSmartyCAMに合成できます。
また、SMCブリッジはSmartyCAMだけではなく、GTステアリングなどのディスプレイにデータを送信し、表示させる事ができます。
ECUブリッジ
ECUブリッジは、"CAN+RS232"と"CAN+K Line"の2タイプあります。
"CAN+RS232C"は、主にレース用ECUとの接続用です。接続ケーブルはバラ線で、CANもしくはRS232Cによる通信が可能です。配線加工が必要ですが、幅広い車種に対応可能です。
一方、"CAN+K LINE"タイプはOBD2コネクタが装備されているため、対応車種であれば、カプラーオン接続が可能です。OBD接続の対応車種は現在も拡大中です。
RPMブリッジ
RPMブリッジは、ECTに対応していない古い車両のエンジン回転数を、タコメーターのデジタルパルス信号や点火コイル一次側のパルスから取り込むためのモジュールです。
外部マイク用パーツ
SmartyCAM GP HDは、オプションのケーブルを利用することで、外部マイクロホンを利用できます。外部マイクを使用するためのオプションケーブルを、用途に合わせて準備しています。
外部マイク付き電源ケーブル
外部マイク付きCANケーブル
外部マイクジャック付き電源ケーブル
外部マイクジャック付きCANケーブル
ブラケットキット
SmartyCAM GP HDのカメラユニットと録画ユニットそれぞれに、ブラケットキットを用意しています。
カメラユニット用
それぞれ、カメラユニット用ブラケットと、ボールねじ、アーム、ベースパーツの組み合わせとなります。
ロールバータイプ
Wロールバータイプ
吸盤タイプ
録画ユニット用
それぞれ、録画ユニット用ブラケットとダイヤベース、アーム、ベースパーツの組み合わせとなります。
ロールバータイプ
Wロールバータイプ
吸盤タイプ
FAQ(よくある質問と答え)
ご購入後の操作方法やトラブルに関するFAQはサポートページをご覧ください。
- どのようなデータを合成できるのですか?
- 接続するマスター機器(Aim製データロガーもしくはSMCブリッジ)のデータを表示させられます。この他に、独自のロゴマークや、GPSがあればサーキットマップなども表示できます。
- SmartyCAM GP HDを接続できるAimのマスター機器は?
- CAN拡張ポートを搭載している、MXLシリーズ・EVO4・MYCHRON4・SOLO DL・SMCブリッジに接続できます。
- SmartyCAMのビデオをRace Studio 2で見る事が出来ますか? ロガーデータと対応するように再生できますか?
- 手動で同期させることで、同時再生が可能です。Race Studio の次期メジャーリリースでは、自動的に同期させられるようになる予定です。
- 複数のSmartyCAM GP HDをCANネットワークに接続できますか?
- 接続できます。他の機器に影響を与えず、同時使用が可能です。
- SmartyCAM GP HD単体でも利用できますか?
- 出来ます。バッテリを内蔵しており、AimのCANネットワークに接続しなくても、使用することが可能です。この場合に合成できるデータは、SmaryCAM HDに内蔵されているGセンサの数値のみです。専用のGPS05Bモジュールを接続すれば、サーキットマップや速度、ラップタイムなども表示できるようになります。